お葬式の種類 =神式葬儀「葬場祭(神葬祭)」=
神式では通夜を「通夜祭」、葬儀(葬式)は「葬場祭(神葬祭)」といわれ、日本では仏式葬儀に次いで多く行われています。また葬場祭(神葬祭)は仏式葬儀の告別式と葬儀を兼ねています。
■神式葬儀「葬場祭」のマナー(作法)
神式葬儀(葬場祭)は基本的には仏式葬儀とそれほど変わりませんが、仏式葬儀では「焼香」を行うのに対して、葬場祭(神葬祭)は、「手水の儀・玉串奉奠(たまぐしほうてん)」を行います。
香典の「不祝儀袋」は、水引は黒と白の結び切りで、蓮の花の入っていないものを使用し、表書きは「御霊前・御神前・御玉串料」などと記入します(御香典と書くのは仏式です)。
また参列者の服装は仏式葬儀と同じく、「一般の喪服」で良く、数珠は使用しません。
◎手水の儀(手水・拝礼)の仕方
葬場祭(神葬祭)では、葬儀の前に参列者の心身を清めるために「手水の儀」を行います。
1:桶に入れた水(御神水)を柄杓(ひしゃく)ですくって両手を3回に分けて洗い流す。
2:柄杓で水(御神水)を左手に受け、その水で口を洗い清め、白紙で両手を拭きます。
手水の作法の後は、「拝礼の作法」を行います。
拝礼は、「頭を2回下げ、柏手を2回打ち(音を立てないように直前で止める)、最後に1礼する“二礼二拍手一礼”」が一般的ですが、柏手は「しのび手」といって、音は立てないようにすることがマナーですので注意しましょう!
◎玉串奉奠の仕方
1:玉串案(祭壇)へ進み遺族へ一礼し、神官の前でも一礼をしてから玉串を受け取る
2:玉串を受け取ったら再度神官へ一礼する
3:左手で枝先(葉と枝の根元)の下から、右手で枝を上からもつ
4:玉串を胸の高さまで持ち上げ、玉串を縦にする
5:左手を根元に、右手を枝先(葉と枝の根元)へ持ち替える
6:玉串を右回りに回転させ、根もとが玉串案(祭壇)の方へ向くように置く
7:一歩下がり、2度礼、2度拍手(音を立てないように直前で止めるしのび手)を打ち、神官、遺族へ一礼し自席へ戻る
以上のものを、「斎主(神官)・副斎主・祭員・喪主・遺族・近親者」の順番で行います。
■神式葬儀「葬場祭」の流れ
1:親族・参列者入場・着席
2:斎主(神官)入場
3:開式の辞
4:斎主修祓(お祓い)
5:降神の儀・献餞
6:祭詞奏上(斎主)
7:しのび歌奏楽
8:弔辞・弔電奉読
9:玉串奉奠
10:昇神の儀(斎主一拝。一同一拝)
11:斎主(神官)退場
12:葬儀委員長・喪主挨拶
13:閉会の辞
14:一般告別式(玉串奉奠)
15:親族代表挨拶